調教分析
JRDBでは、中間の調教情報をデータベース化し分析を行っている。
【情報分析】での調教指数は、「調教を見ているトラックマンの評価を分析する」といった間接的なものであるが、こちらは、直接的に「調教そのものを分析する」ものである。
調教分析は、大きく次の2つに分かれる。
☆各調教の分析
調教コース、強さ、状態等を分類し、調教タイムを指数化している。
⇒追切指数
☆中間調教の総合分析
前走、あるいは入厩後、レースに向けた複数の調教を総合的に評価している。
- ⇒調教量評価
- ⇒仕上指数
- ⇒調教パターンの分析
調教データの性質上、次の問題点があり注意が必要である。
【問題点】
- 各調教で全力で走っているわけではない。(仕上がっている馬は、強い調教をしないためタイムが出ない)
- 時計エラー(坂路自動計測)や、キリ等でタイムが抜ける場合がある。
- 多様な調教コースがあり、コース間の差の把握が難しい。
- あまり使われない調教コース、また、曜日でサンプル数が少なくなる。
- 外厩の存在が有り、見えない部分がある(後述)
このように、データ分析する上で難しい調教データであるが、一般的にデータであまり分析されておらず、上手く使えば有効な武器となるかもしれない。【情報分析】を併用した上での使用を推奨したい。
【隠される調教】
美浦、栗東以外の育成牧場・トレセンの存在がある。
育成牧場で乗り込み、仕上げておいて、JRAのトレセンでは、本数少なく軽目の調教に終始し、レースを迎えるというパターンがある。隠しているとは言わないが、新聞に好調教を見せないで、人気にならないようにするといったところかもしれない。
このパターンは、調教のデータに表れてこないので注意が必要である。調教量は、少なく出ることになり、軽い調教なので時計も出にくい。そのため実際には、充分に調教され仕上がっているのに、データ分析上で仕上指数が低く出てしまうのだ。これは、調教そのものを見ているトラックマンの情報分析(専門紙分析の調教指数、調教矢印、厩舎指数、厩舎評価)の方で拾う必要がある。調教分析データのみで判断するのは危険ということである。
【現在の状況】
過去実績等の他ファクターが少ない「新馬戦」で有効のようである。これを元に、既走馬での使い方も研究中である。分析ができ次第、順次データ提供、新聞出力する予定である。
調教指数
東西の各専門情報紙の予想・評論家等が、担当の調教コースにおいてどれだけ正確に馬の状態を判断できているかをデータベース化し、それを元に...
続きを読む追切指数
調教タイムを比較するためのデータとして追切指数を算出している。可能な限り標準化を行っている...
続きを読む仕上指数
仕上状態を表す指数。既に前走時点で仕上っている場合、調子を整えるだけで特に強い追切を行わないことが多い...
続きを読む調教量評価
ローテーション、馬体(良、余裕等)別に必要な調教量を標準攻め量として設定し、時計になった本数、調教の強さ(一杯、強目等)を元に評価している...
続きを読む調教パターン
調教過程を分析し次のタイプに分類している...
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