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★本日のメイン

函館11R
STV杯
◎12.マジックシャトル
○1.メイショウアズミノ
▲4.アスペンサミット
注2.ワンダフルラッシュ
△9.メジャータイフーン

今週から函館芝は仮柵がAコースからBコースに替わります。何とも中途半端なタイミングですが、函館記念をいい馬場状態でやりたいという意思でもあるんでしょうかね。
そしてその期間の経緯や馬場の変遷を良く知る馬が、今回登場しているマジックシャトルだという話をします。
この馬は昨年のSTV杯を勝った馬。函館の前半開催で2戦して場慣れしつつ、このSTV杯で先行逃げ切りを決めたわけですが、日程は今年と一緒で、函館記念を行う2回函館2周目の土曜日でした。
それまでのAコースでは十分に差しが決まっていた馬場だったものが、Bコースに替わると急に外差し不発になったその初日です。
UHB杯や道新スポーツ杯で好走したブラヴィッシモやダノンマッキンリーが、みな位置取り後ろになりすぎて、前を楽にさせ過ぎたんですね。前半35秒1−後半34秒4の相当楽な流れで、マジックシャトルは押し通せたわけです。

おそらく今年のSTV杯も、その再現が起こるのではないか?と考えています。
レッドルモンドはいかにもトラックバイアスの助けを借りての外捲り好走でしたし、レンイングランドも展開が速すぎる流れで他馬を押し退けて進路を確保した好走でした。
この水準の馬は「函館芝に適性を見せた力上位」ではなく、「芝の状態と展開で左右されるレベルの能力」でしかありません。脚元も相当怪しい馬ですし…。
なので結局、馬場の支配を覆せるほどの能力を持つ馬がいないと言う考えのもと、馬場読みを今回の予想の柱にした上で、マジックシャトルとしました。
ここまで悪い条件があまりにも続いたメイショウアズミノも、三浦皇成騎手騎乗で1000万下を2度好走している実力馬。今回は見直せる条件になるのでは、と思います。

中京11R
マレーシアカップ
▲4.ヴォルシェーブ
▲7.シホウ
▲10.ショウナンラグーン

マレーシアカップは2年前に開催が中京7月に移ってから、2014年にクランモンタナ(次走新潟記念2着)を、2015年にはリアファル(次走神戸新聞杯勝ち)とアズマシャトル(次走小倉記念勝ち)を輩出している高レベル戦で、サマー2000シリーズ視点でも最重要ステップとなる注目レース。
…と言うと確かに聞こえはいいんですが、今年は果たしてその水準の馬がいるかどうか…。
アングライフェンはこの春に蹄をどうにかしてしまってる馬ですし、エアアンセムはジューンS程度の展開で苦しがって舌越しする馬なので、まあこれだけ勝てないなら底が割れたと見ていいでしょう。
だもんで、この2頭の安定感らしきものに期待するより、ローテーションには不備があっても、クラスの壁を楽に超える可能性を持つ馬に期待したいです。

となれば、休み明けになる3頭しかいませんね。
ヴォルシェーブとショウナンラグーンの成績は、どう見ても格上。脚部不安がかなり長引いて5歳夏になってしまいましたが、その間の調整さえ万全なら何でもないはず。まあ、坂路調教ばっかりですけども…。
シホウはアングライフェンやエーティータラントに先着できる能力がある馬で、実際の所アングライフェンより人気が一段下がる理由ってそんなにありませんね。鉄砲走らないことがハッキリしている馬なのですが、この先を展望できる競馬をしてほしいです。

福島11R
安達太良S
◎10.ルファルシオン
▲13.ベック
△2.タマモネイヴィー
====
○3.パワーポケット
△5.ディアドムス
△11.コアレスキング

高いIDMが出ていて、先行脚質の馬が少ない中で、パワーポケット・リッカルド・ディアドムスが人気を集めているようですね。
長い東京開催が終わり、中山→東京を経てここに臨む過程で、関東馬に関しては関東の記者が十分に取捨できています。
おおよそ反発する関東の穴馬もおらず、関西馬は地味な着順の馬ばかりということ。おまけに、過去の履歴からも明らかに先行有利の決着が続いている安達太良Sなら、サッと拾いやすい馬が上記3頭ということなんでしょう。
安達太良Sはいつも能力上位で柱になる関東馬がそこそこ出てくれる方。また、そういう人気構成をしがちですよね。中京があるのに福島にまで遠征する馬が当日人気を集めることは少なく、関東馬の実力上位先行馬がちゃんと人気します。
しかし悲しいかな、準オープンより上のクラスでの関東ダート先行馬なんて、根本的に底力が足りません。ビッシリ勝負してると思えない関西馬にいつもやられっぱなしです。
この条件自体は関西の人気馬もそんなに信頼度があるわけではないのですが、過去10年ぐらいを通して、歴代の安達太良Sの1・2着は関東と関西で五分。しっかり人気して真っ当な競馬を仕掛ける関東馬に対し、たまたま適性が当たった関西馬が、人気薄一変でハマるかどうかという構図です。
関東の記者に要らないと判断された関東馬の人気薄は確かに来ませんが、関東の記者の分析が追いつかない関西馬の人気薄がたまにハマると。
それに、リッカルドは昨年夏の福島で人気を裏切っていますし、この条件がいいとは言えません。パワーポケットは半年以上の休み明けで、勢いが切れたエンパイアメーカー産駒と言うのも不安。ディアドムスに至っては、全日本2歳優駿勝利以降、いい所が全くなし。
高橋裕・二ノ宮敬宇・黒岩陽一厩舎は全て今年の連対率が1割を切る低ランク厩舎ですし、紫・紫・黒ですから、この3頭が同時に好走して関西馬が黙ったままと言うのも考えられません。

面白いと思っているのはルファルシオン。
500kgを超す巨体でデビューした馬ですが、過去の履歴を見るととにかく馬体重変動が激しく、太りやすい体質に苦労している馬のようですね。好走したのはほとんど大幅馬体減となった日ですし、510kgを超えると全く好走しません。
しかも前走はデビュー時を下回る496kg。ダートを初めて勝った渡島特別が492kgでした。ざっと見渡すと準オープンの出走はほぼ8割ほどが510kg台での出走ばかりで、この馬の適性馬体重で出た機会自体が少ないです。
この馬の場合、決して前走絞れたからと今回良いとは言えないのがネックですが、好走は6月から11月の期間に集中していますし、真夏から残暑が残る時期に絞れていいタイプなのでしょう。冬場に使い詰めだからと、全く絞れませんし。
松田国英厩舎のランクがピンクにまで上がっているのも、7月時点で昨年勝ち星16勝を越しているのを見れば納得。外人騎手に頼らなくても勝ち星を挙げられるムードになってきています。
当日いきなり太っていたりしなければ、ルファルシオンで行きたいと思います。脚捌きや肉付き見る限り、ちゃんと能力を持ってる馬だと思うので。

ずん胴と言うか土管体型に近いベックも、まだ中央に来てからの履歴が若い馬で、1400mベストとすぐ決めつけていい履歴ではありません。
だいたいマチカネベニザクラの仔は1800m以上の距離をこなした馬が多いですし、ベック自身、初出走は中山ダート1800mで人気薄2着でした。距離延長の不安はそんなにないのでは。






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